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タニオカアイ

ウソとホントの間の話

岡崎京子「ヘルタースケルター」

渋谷系?サブカル?みたいな話をしていて、岡崎京子ヘルタースケルター」を読んだ。以下ジェンダー云々はさておき、わかりやすい言葉で。

90年代。人気モデルとマネージャーの女性。モデルは醜女だったが骨格を見込まれて全身整形の末、今の地位になった。アイドル的な営業もしつつ、立場が下の者に対しては女王の振る舞い。マネージャーはワーキングプアに近い状態で拾われ、モデルのプライベートまで世話をさせられるが、その美しさに圧倒され、自身も恋人も供してしまう。

モデルは苦痛を感じながらも美しさを維持するため、薬物を摂取しメンテナンスを受ける生活をおくる。そこへ生まれつき美しい容姿をした新人が現れ、物語は破綻へ向かう。

蜷川実花沢尻エリカで映画化されていた。雰囲気や容姿が合っているので機会があれば見てみたい。

著者が事故のため元アシスタントの安野モヨコらが締めくくったとのこと。雰囲気を壊さない締めだった。

安野モヨコでこの雰囲気だと摂食障害を扱った「脂肪という名の服を着て」。シリアスな作品で「美人画報」のコンプレックスネタは根深い。

ヘルタースケルター」を読んで思い出したのは姫野カオルコの「整形美女」。

美女と醜女。美女はあまりの美しさから、醜女はあまりの醜さから、それぞれ容姿を否定され続けて育つ。自己の容姿に自信が持てないまま大人になり、醜女は美容整形を受け美女のような容姿になる。二人を客観的な視点で追う進行。数年を経て、容姿が心境や生活にどのような影響をもたらしたかが語られる。

美人と美女、どちらも女性に対して使われることが多い。辞書的には似たような扱い。個人的には美人はユニセックスな造形の美しさ(美形に近い)を指し、美女は雰囲気も含めたセクシャルなニュアンス。どちらも時代の価値観の影響を受ける。

ところで、診療科でいうと美容整形は形成外科。本来の整形は筋骨格を扱う整形外科。あと表皮の障害は皮膚科だけど審美的な創傷治癒は形成外科。ややこしい。

ヘルタースケルター (Feelコミックス)

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ヘルタースケルター スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

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脂肪と言う名の服を着て 完全版

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整形美女 (新潮文庫)

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