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タニオカアイ

ウソとホントの間の話

Jeff Potter Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ

「生きることは食べること」とはどこかで聞いた言葉。

いつでもどこでもそれなりに栄養を摂取しないとヒトは生きていけない。食はとても大きなテーマで、誰からも切り離すことができない。

食の包括するカテゴリが広すぎて、昨日書いたようなインタビューやエッセイ、運動や子育てや介護、医療やストレートに栄養学、小説にいたってはSFでもミステリーでも各ジャンル毎に食についてまとめた本があったりする。

抽象的にも具体的にも描けるこんなテーマで、じゃあギークな人向けにはどんな本があるのかというと、

Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books)

Cooking for Geeks ―料理の科学と実践レシピ (Make: Japan Books)

オライリーという技術系出版社から出ている本で、栄養・衛生・調理等々がチャートやグラフによって解説されている。料理本で頻出する「少々」や「きつね色」、なぜそうするのか、なぜこうなったのか、ニュアンスより具体的に数値で説明してほしい方々へ向けた教科書に近い表現の一冊。

目次がまったくどうにかしていて、たとえば二章では

2.キッチンの初期化 キッチンへのアプローチ  計器の調整  材料を準備する キッチン用品  最低限必要なもの  一般的なキッチン用品 キッチンの整理  O(1)(定数時間)での検索  機能によるグループ分けv  収納容器の均一化  カウンターのレイアウト  キッチンの不用品整理  キッチン用品のプレゼント

と、こんなテンション。あと衛生と真空調理にページが割かれているあたり、なんか、ああ、うん、てなる。

炭水化物を糖化させて甘みや香ばしさを出すには何分間加熱するのか、蛋白質を安全に柔らかく凝固させるための温度は何度が適切か、実験と根拠があったり、「失敗したらピザをとれ!」と言ってみたり、テーマとしての食の懐の深さを感じるとともに、面白い本である。

一番参考になったのは、第三章「入力の選択:風味と食材」。

中国・フランス・ギリシャ・インド・イタリア・日本・ラテンアメリカ・東南アジアの代表的な食材と付け合わせ、味覚と食材についての表があり、ここだけで「~風料理」がわかった気分になれる。また、異なる文化で同じ食材、代替の利かない食材を見つけ、思わず書き込みしてしまう。

書かれたのが日本ではないので馴染まない部分もあり、実はこのギーク向け料理本は密かにジャンル化しているので、また見つけたら読んでみたい。

新生活をはじめるにあたり、ジェラートピケのウエアとこの本をプレゼントしてくれた幼少からの友人に感謝しつつ。